第32回国際福祉機器展H.C.R.2005が、9月27〜29日の3日間、東京ビッグサイトで開催されました。 今年は、各企業の展示面積が増えたため、全体の展示規模が過去最大に。 連日4万人を超える入場者でにぎわった会場の様子をレポートします。
建築・住宅設備の会場で一番最初に目についたのが、この手すり。 「今まで、『手すりは握って使うもの』、『丸い手すりはバリアフリー製品』という固定観念をもっていたのですが、リウマチなど使えない方もいらっしゃることに気づいたんです」と、語るのは丸手すりメーカーのアネカムジャパン(株)川村社長。 『惠』は、「握る」から「ひっかける」「のせる」へと、手すりの使用方法を考え直し、手を添えたり、肘を含めた腕全体を乗せたりする状態でも使用できるよう、へこみをもたせてあるのが最大の特徴。 握力が低下した場合でも、指先を引っかけるだけでスムーズに歩くことができます。 また、手すりの取り付け角度は、使用する人に合わせて調節することも可能。カラーバリエーションは3色から選べます。
高齢者の家庭内事故で最も多いのは転倒によるものです。 (株)特殊衣料は、室内で利用できる保護帽『アボネットホーム』を展示。 「もともとは、雪道での転倒防止から冬用の保護帽を販売しておりましたが、室内でも使用できる保護帽がほしい…というお客様の声から生まれた商品なんです」
『アボネットホーム』は室内での使用を考慮し、通気性を高め、やさしい肌触りの生地を使用。場面や気分に応じて選べるよう、ストライプや花柄など5種類の色柄が揃っています。 アウターとインナーが別々になるので、洗濯もしやすく、女性に好評だそうです。 「今後は、ハンチングやキャスケットなどの商品展開も進める予定」と語っていました。
「在宅介護の現場で多く利用されていると聞き、今回始めて出展しました」
混ぜる、刻む、砕く、すりつぶす――。 (株)チェリーテラスの『バーミックス』は、ハンディタイプのフードプロセッサー。野菜や果物、加熱した肉や魚を、粗めのつぶしからペースト状まで、食べやすく調理できます。 通常のフードプロセッサーと違い、直径6cm以上の容器なら、バーミックスを直接入れて使うことができるので、少量でも調理可能。時間のかけ方でつぶし具合を、また水分の量でとろみ具合を調節することができます。 家族と同じ食事を取り分けて作る“取り分け食”に特に便利。短時間で仕上がるため、家族と同じ時間に食べることができ、介護者の負担も軽くなります。
福祉機器を効果的に使うためには、選び方や使い方を適切に理解することが重要です。 そこで、特設ステージでは、特別セミナー「福祉機器の選び方・使い方」が開催されました。 2日目の住宅改修編では、首都大学東京の橋本美芽准教授が「住宅改修方法の基礎知識」というテーマで講義。 「転倒しやすい環境の原因は一つだけとは限りません。いくつかの原因が複合的に作用して、転倒の危険性が高まるのです。したがって、その原因を発見することを最初に行うことが大切になります」 例えば、段差が危険だと感じたときは、その周囲や天井も見て、照明の影などを確認。転びやすい原因がどこに隠されているかを検討し、改善を図ることがポイントです。 また、「高齢者は重心が後ろに引っ張られやすいため、手すりの取り付け位置には注意が必要です。かえって手すりをつけたために転びやすくなった……などということのないよう、その方の身体機能や目的に合ったものを選んでください。能力を活かした住宅改修を行いましょう」と来場者に呼びかけていました。
今年も情報(出版物)ゾーン(東6ホール)に出展しました。多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。 H.C.R.2005の入場者数は13万人を超え、協会のブースにも全国各地から3日間でのべ2,500人近くの方々に来場いただきました。 協会のPRの一環として、当協会広報委員・世田谷FJC研究会の皆さんのご協力により、パネル展示・資料配布・住宅相談などを行いました。
来年のH.C.R.2006は、平成18年9月27日(水)〜29日(金)に、東京ビッグサイトにて開催予定です。